プロジェクト紹介/現場レポート

  • 基礎教育
  • 2016年12月 ~2021年06月
  • 技術協力プロジェクト
【ニジェール】
みんなの学校: 住民参加による教育開発プロジェクトフェーズ2

ニジェール政府は、2002年に「教育開発10カ年計画」を策定し、教育のアクセス、質、システムの改善を実現するため、学校運営委員会(COGES)の設置を含む地方分権化政策を施行してきた。2004年からJICA は、初等教育段階において機能する学校運営委員会モデルの確立とその全国普及を後押しし、学校環境の改善、アクセスの向上、男女比格差の解消に寄与するなど、同10カ年計画の実践に継続的な協力を行ってきた。2012年から開始された「みんなの学校:住民参加による教育開発プロジェクト(フェーズ1)」は、教育へのアクセスと質の一層の改善を目指し、基礎教育(初等教育・前期中等教育)における住民参加型教育開発モデルの開発支援に取り組み、児童の基礎学力改善を目指す『質のミニマムパッケージ』、行政とコミュニティの協働シナジーによる地域教育開発のための『教育フォーラムモデル』、児童の学力向上へ向けた効率的・効果的な学校補助金活用のための『補助金有効活用モデル』、初等での経験を活かし中学校の学校運営・学習環境改善を目指した『機能する中等COGES(COGES-ES)モデル』の確立に貢献した。また中等教育省よりプロジェクト開発の『機能する中等COGESモデル』が国家モデルとして承認され、全国普及への提言が示された。
「みんなの学校:住民参加による教育開発プロジェクト(フェーズ2)」は、これらの成果を受けて立案され、初等教育分野においては、前フェーズで劇的な成果を生み出した『質のミニマムパッケージ』モデルを広い地域へ普及拡大するとともに、児童の「読み・書き・計算」という基礎的な学力改善に向けたモデルの改良に取り組むことで、子どもの学びの一層の改善を支援した。そして前期中等教育段階(中学校)においては、“機能する”中等COGES(COGES-ES)モデルの全国展開に加え、学校運営委員会の既存インフラを活用した女子就学の促進活動を通じ、ニジェール国の基礎教育のアクセスと質のさらなる改善を支援した。

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