コンゴ民主共和国(以下「コ国」)では、平和と安定に向けた取り組みの一環として、国内における失業対策や産業人材の育成、特に雇用促進支援及び国民の職能開発が政府の重要課題となっている。JICAは国立職業訓練校(INPP)を協力機関として「産業界のニーズに合致した職業訓練を提供する」という課題に取り組んでいる。INPPは1964年に設立されたコ国最大の公的職業訓練機関であるが、数年前までは「INPPが提供する訓練は役に立たない」といった声が産業界から出るほど厳しい評価を受けてきた。しかし近年は日本からの支援の成果もあり、指導員の再教育、訓練機材の整備及び訓練施設の改修といった改革を進め、悪評を覆すまでになりつつある。当社は組織強化(研修計画管理)の専門家を派遣、「企業の研修ニーズ調査」を実施した。カウンターパートと共に、調査準備の段階として、企業との事前打ち合わせ、アンケート調査の実施、調査結果の回収とその分析などに従事した。さらに、INPPはこれまで同様の調査を実施したことがなかったため、本作業を通じた技術移転は組織強化に大きくつながった。